不況が続く先進国と経済成長期の新興国

近年、世界的な経済危機の影響により、先進国の多くが経済成長率を低下させ、先進国の世界に対する経済的影響力が弱まっています。リーマンショックを発端に世界経済への影響力を大きく低下させたアメリカや、その煽りを受けたアメリカと関係深いいくつもの国が深刻な不況に陥りました。EU諸国もその例外ではなく、ほとんどの国で高い失業率と経済成長率の低下を招きました。

しかし、未だ経済危機から脱却できずにいる先進国がある一方で、中国やインドをはじめとする新興国は、急速な経済成長を遂げており、先進国に劣らぬ経済力にまで至っています。現在では、それらの新興国が先進国と肩を並べ、さまざまな分野において市場競争を繰り広げています。身近な例を挙げると、長年、アメリカに次ぐ「GDP世界2位」の座を守っていた日本を、中国が追い抜いたことが記憶に新しいかと思います。また、世界的にも原油へのエネルギー依存は未だ高いため、中東の原油国も大きな経済力を誇っています。このように、近年の世界における経済的優位性は先進国と新興国で大きな差は無くなりました。

これまで、世界の経済政策に関する会議は、G7,G8などの先進国のみが集まる場で行われてきました。しかし、前述したとおり、新興国の世界への経済的な影響が強まっているために、世界の経済政策は、先進国と新興国が入り混じったG20の場で話し合われるようになりました。いまや、世界経済を語る上で急速な成長を続ける新興国の存在は外せないのです。さらに、先進国が高い経済成長率を保つには、新興国との経済協力が重要な鍵となっています。