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低調なEU

EUはリスボン条約をきっかけに域内の統合を図り、経済を活発化させてきました。しかし、EU全体の失業率は依然として高いままで、EU加盟国の経済的格差も生じています。そのような状態ですから、EU域内からはEUのあり方に批判的な声も上がってきました。

EU加盟国の経済成長率を比べてみると、ドイツは3.6%と堅実に成長を維持していますが、それ以外のほとんどの国は成長率がマイナスです。次に、失業率を比べてみるとデンマークやオランダは3%近くと低水準ですが、他の国はほとんどが7%を超えています。

PIIGS

PIIGSとは、EU加盟国の中で特に借金が多い国の頭文字を取ったもので、ポルトガル、イタリア、アイルランド、スペイン、ギリシャの5つの国のことを指します。EUに加盟している国は財政赤字の対GDP比が-3%を超えないようにしなければなりませんが、PIIGSは全て-4%を超えています。