新興国の経済成長を紹介!インドは注目すべき国の1つ
近年、世界的な経済危機の影響により、先進国の多くが経済成長率を低下させ、先進国の世界に対する経済的影響力が弱まっています。
リーマンショックを発端に世界経済への影響力を大きく低下させたアメリカや、その煽りを受けたアメリカと関係深いいくつもの国が深刻な不況に陥りました。
EU諸国もその例外ではなく、ほとんどの国で高い失業率と経済成長率の低下を招きました。
しかし、未だ経済危機から脱却できずにいる先進国がある一方で、中国やインドをはじめとする新興国は、急速な経済成長を遂げており、先進国に劣らぬ経済力にまで至っています。
現在では、それらの新興国が先進国と肩を並べ、さまざまな分野において市場競争を繰り広げています。
新興国インドについて
インドと言えば中国に次ぎ経済成長が見込まれている国です。現在最も成長に勢いがあると言われております。人口の規模が世界第2位であることと、中流層の増加があるため、市場が他の新興国よりも急激に発展しています。
2016年の日経新聞の「これから数年先に最も成長する国はどれか」という調査では、BRICSのメンバーの「インド」が56.1%と、他の国を圧倒する割合となっておりました。
現在のインド経済成長を支えているのはモディノミクスと原油安と言えます。
ではそれらはどういったものなのか、いかに説明いたします。
モディノミクスとは何か
モディノミクスとは、ナレンドラ・モディ首相の経済政策の事で、当人が衛生用品のコルゲート(Colgate)や米自動車大手のフォード・モーターといった大企業の投資を呼び込み、高度な経済成長を遂げています。フォード・モーターを呼びこんだことによって、2013~2014年にかけて停滞気味だったインドの自動車販売は2015年に回復していることがわかっています。
簡単にまとめると、海外の大手企業をの工場を自国内に作り、そこで作られたものを販売することによって経済が回復したということです。これはモディが首相として選ばれた勝因の一つとしても有名です。
原油安とは何か
そもそもなぜ原油安が起きたのかという理由ですが、主に「シェールガス革命」によるものです。
「シェールガス」とは、シェールとい呼ばれる地層から採取される天然ガスのことで、米国では1990年代から新しい資源として注目されてきました。自国内でエネルギーを採取できるため、他国からわざわざ輸入しなくても自国内ですませられるということです。このことから、サウジアラビアを中心とする石油輸出機構の加盟国では、原油価格相場の暴落を受けても減産見送りを主導したり、原油価格の引き下げするといった対応をしている。打倒「シェール革命」といったところでしょうか。
インドでは原油の80%を輸入に頼っているため、この原油安の流れのおかげで経済的に良い影響を及ぼすと言われています。
インド以外の新興国は?
私達日本は、長年、アメリカに次ぐ「GDP世界2位」の座を守っていましたが、中国が追い抜いたことが記憶に新しいかと思います。
また、原油へのエネルギー依存をしている国が未だ高いため、中東の原油国も大きな経済力を誇っています。
このように、近年の世界における経済的優位性は先進国と新興国で大きな差は無くなりました。
これまで、世界の経済政策に関する会議は、G7,G8などの先進国のみが集まる場で行われてきました。
しかし、新興国の世界への経済的な影響が強まっているために、世界の経済政策は、先進国と新興国が入り混じったG20の場で話し合われるようになりました。いまや、世界経済を語る上で急速な成長を続ける新興国の存在は外せないのです。さらに、先進国が高い経済成長率を保つには、新興国との経済協力が重要な鍵となっています。
新興国の経済状況や、先進国と言われたアメリカなどの経済を中心に本サイトでは、主要国の状況についてご紹介します。